チェック・ポイント・リサーチ(CPR)は7月13日、2026年6月のグローバル脅威インテリジェンス分析結果を発表した。その概要は以下のとおり。

2026年6月、世界の組織が受けたサイバー攻撃は1組織当たり週平均2270件に達し、前月比10%増、前年比17%増となった。6月は5月に見られた一時的な沈静化から一転し、地域・業種を問わず攻撃件数が幅広く増加に転じた。増加は特定の地域や業界に集中するのではなく、ほぼあらゆる場所で同時に発生しており、攻撃者がより広範な標的へと活動を拡大していることを示している。

日本は1組織当たりの週平均サイバー攻撃数が1635件となり、5月に記録した1869件に比べ件数は減少を示したものの、APAC地域における増加幅として最大となる前年比30%増を記録した。

■業界別

6月も「教育・研究」分野が世界的に最も標的とされた業界となり、前年比16%増となる1組織当たり週平均4816件の攻撃を受けた。これに続く「政府・軍関係」は週平均2836件(前年比5%増)、「通信」業界では週平均2835件(前年比13%増)の攻撃が確認された。これら3つの業界は、引き続き世界全体の攻撃件数において突出して大きな割合を占めている。

■地域別

ラテンアメリカは引き続き最も多くの攻撃を受けた地域となり、攻撃数は1組織当たり週平均3501件(前年比27%増)。APACが週平均3060件(前年比5%増)で続き、アフリカは週平均3008件で前年比9%減となったものの、引き続き世界でも有数の攻撃件数の多い地域となっている。

ヨーロッパと北米も大幅な増加を示し、それぞれ22%増、14%増。この広域的な増加は、6月における攻撃の再活発化が特定の市場に限定されたものではなく、攻撃者が世界的な脅威環境全体に活動を拡大している状況を反映している。

■生成AI関連のデータ漏えいリスク

企業における生成AI関連のデータ漏えいリスクは、引き続き高い水準を維持している。2026年6月、以下の状況が確認された。

・企業の生成AIプロンプトの26件に1件(3.9%)で高い機密データ漏えいリスクを伴う内容

・このリスクは、生成AIツールを定期的に利用する組織の85%に影響の可能性

・27%のプロンプトには機密情報に該当する可能性のある情報

・1組織当たり平均7種類の生成AIツールを使用

・平均的な企業ユーザー1人当たりが1カ月に生成するプロンプトは78件

地域別では、ラテンアメリカが生成AI関連のデータ漏えいリスクで最も高い数値を記録し、世界水準を大きく上回るプロンプトの5.2%で機密データ漏えいのリスクが確認されている。一方、ヨーロッパは世界平均と同じ3.9%だった。

業界別では「ヘルスケア・医療」業界が5.7%と最も高く、「通信」と「ビジネスサービス」がそれぞれ5.1%、「IT」業界が4.1%で続いた。

■ランサムウェア攻撃

2026年6月、公表されたランサムウェア攻撃数は合計646件に上り、前年比で33%増加した。引き続き最も被害の多い業界となったのは「ビジネスサービス」で、公表された被害全体の31%を占めている。次いで「消費財・サービス」が16%、「製造業」が14%で続いた。

「政府・軍関係」もランサムウェア被害に占める割合が継続して高まっており、2026年4月の4.0%から、6月には5.4%に増加。特筆すべき事実として、APACでの被害件数が急増してヨーロッパを上回り、北米に次いで2番目に被害の大きい地域となった点が挙げられる。

■活発なランサムウェアグループ

2026年6月、ランサムウェアに関する最大の変化は、グループレベルで発生した。The Gentlemenが、公表された攻撃の17%に関与して最も活発に活動したランサムウェアグループとなり、11%を占めたQilinを上回った。LockBitも大幅な増加を示し、5月に公表された攻撃に占めた1%から、6月には7%へと上昇し、最も活発なグループの第3位となった。

The Gentlemenの急速な台頭は、新興のRaaSグループが、アフィリエイトの勧誘、事前のアクセス確保、回避技術の進化を通じて、急速かつ継続して規模を拡大できる能力を備えていることを示している。

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