チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズの脅威インテリジェンス部門であるチェック・ポイント・リサーチ(CPR)は5月13日、2026年第1四半期のランサムウェアレポートを発表した。その概要は以下のとおり。
昨年から引き続き、2026年第1四半期もランサムウェアの活動は記録的な水準を維持し、攻撃件数は全体として過去最高水準付近で推移した。一方で、ランサムウェアのエコシステムに大きな変化が見られている。過去2年間にわたる分散化を経て、活動の中心はQilin、The Gentlemen、LockBitなど少数の有力グループへと移り、再編と集約が進んでいる。
アクター数が減少している一方で、攻撃者の能力の向上とAI活用が相まって、個々のインシデントがもたらす潜在的影響は劇的に高まっている。その結果、被害者にとって、ランサムウェア攻撃はより破壊的で繰り返し発生し、高い金銭的被害をもたらすものとなっている。
■2026年第1四半期の主な調査結果
2122組織がランサムウェアによる恐喝被害:データ漏えいサイト(DLS)に公開された数によると、第1四半期として過去2番目に多く、ランサムウェアがもはや一時的に急増する脅威ではないことを示している。警戒すべき高水準で推移しており、組織は継続的な防御を迫られている。
上位10のランサムウェアグループが全被害の71%を独占:2025年に見られたエコシステムの分散化から大きな逆転が見られ、現在はより少数のグループが攻撃の大半を主導。攻撃の一貫性、規模、専門性が高まり、組織が侵害された際の潜在的な被害も拡大している。
Qilinが3四半期連続で最も活発なグループとなり今四半期は338件の被害に関与:一方、The Gentlemenは2025年第4四半期の40件から、2026年第1四半期には315%の増加となる166件へと急増し、今四半期で最も急成長したグループとなった。成熟したランサムウェア組織は高い耐性を備え、活動の妨害は容易ではない。また、事前に侵入経路を確保することによって、たとえ法執行機関の圧力下であっても、新興グループが短期間で重大な脅威へと台頭し得ることが明らかになっている。
LockBitが活動を再開し、163件の被害に関与:LockBitは今四半期、過去の摘発による活動停止を経て、再び世界的な主要ランサムウェアグループの一角に復帰。法執行機関による摘発は一時的な活動の鈍化をもたらすにとどまり、完全な排除には至らない。生き残ったメンバーは再結集し、状況に適応しながら、新たな戦略や名称で活動を再開している。
米国が引き続きランサムウェア被害の中心地に:世界のランサムウェア被害の49.6%が米国に集中し、引き続き最も標的とされる国となっている。
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