イポーから飛行機に乗り、1時間20分ほどでシンガポールに到着。シンガポールの空港には、仕事の用事で今回のクアラルンプールでの結婚式に出られなかった、イポーの親戚の子が迎えに来てくれた。そして空港から中心部に向かい、帰国前の夕食と2時間ほどのプチ観光旅行を楽しんだ。

シンガポールで唯一、この麺を食べられる店

 イミグレーションと税関を抜けると、イポーの親戚の子が待っていてくれた。彼女は大学を卒業後、シンガポールの企業で働いていて、コロナ禍前に日本に出張に来たこともある。その際、出張の用事を終えたあとに数日間の休暇をもらったということで、うちに泊まり、あちこち案内したことがあった。今回は、その時のお礼も兼ねてということだろう。

 ところで、親戚の“子”と書いたが、実際、世代的にはイポーの親戚(付き合いをしている一族)のなかでは、筆者の従姉の娘にあたる。

 シンガポールではタクシーよりもGrabという東南アジア大手のライドシェアの配車アプリを使うのが一般的なようで、シンガポールのチャンギ国際空港からは、彼女が手配した車に乗って街の中心部に向かった。

空港から乗ったライドシェアの車内。マレーシアと同様、シンガポールも車は右ハンドル・左側通行

 シンガポールに来るのは実に21年ぶり。地理感覚などとっくになくなっており、車を降りた場所がブギス(Bugis)だと言われても、その地名に覚えはあったものの、そこがどこ辺りなのか全く分からなかった。後から地図で調べてみたら、本当に街の中心部だった。

 そこで彼女の彼氏と合流。彼らオススメの近くの店で夕食となった。入ったのは小さな食堂で、その名も「QQ麺家」。そこは、マレーシアのボルネオ島にあるサラワク州のシブ(Sibu)という都市では一般的な詩巫砂拉越幹盤麺が、シンガポールで唯一食べられる店なのだとか。

 詩巫砂拉越幹盤麺、日本語では「シブ・サラワク・汁なし麺」とでも訳したらいいだろうか。それがこちらである。

 麺は見た目以上にモチモチ。中華圏では弾力性がある食感のことをQ(例えばグミはQQ糖)というので、店名の「QQ麺家」は、麺のモチモチさから来ているのだろう。具には叉焼とダイス状の肉を揚げたもの、揚げワンタン、魚丸(魚のつみれ)、青菜が入っていて、叉焼の甘みや揚げワンタンのパリパリ感が、麺全体の味を引き立てている。

 もちろん出てきたのはこれだけではなく、おかずもいろいろ頼んでくれた。

これはおそらく肉骨茶(バクテー)。マレーシアのものよりあっさり味
こちらは茹でワンタン
青菜の炒め物

 食べ終えて店を出ると、二人の案内で歩道やビルの中、地下道などを延々と歩いていき、着いたのはマーライオンがあるマリーナ湾のエリアだった。

写真中央からやや左下に小さく光って見えるのがマーライオン
向こうに見えるのは、かの有名なホテル、マリーナベイ・サンズ

 多くの観光客に混じってマーライオンの写真をしばし撮ると、次は湾の周囲をぐるりと周り、マリーナベイ・サンズの裏側にある植物園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」へ。

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイにあるスーパーツリーグローブ。ツリーというよりキノコのようにも見える。高さは25〜50mもあるとか

 時間はもう10時近く。公園脇にあるライドシェアの乗り場に行くと、ここでお別れ。彼ら二人がGrabで手配してくれた車に一人で乗り、空港へと向かった。払いもGrabのアプリで彼らが済ませてくれていたので、こちらがお金を払う必要もなかった。

 空港に着いたのは10時を少しすぎたころ。すぐさま、空港に附設する施設・ジュエルにある、天井から流れ落ちる巨大な滝を見に行ったが、残念ながらすでに滝の水は止まっていた。後から調べてみたら、夜10時までだった。6日前の行きに続き、帰りでも滝を見ることができなかった。次回に期待である。

ジュエル内の、すでに水の流れが止まった滝
佐久間賢三

仕事が忙しいわけでもないのに、出張以外にどこにも旅行に行かない日々。マレーシアのイポーで過ごした今年の旧正月が楽しすぎて、すでに来年も行くつもり満々でいる。