KPMGジャパンは10月19日、国内企業におけるサイバーセキュリティへの取組みに関する実態調査レポート「サイバーセキュリティサーベイ2026/27」の発刊に先立ち、速報版を発表した。注目すべき調査結果の概要は以下のとおり。
1.サイバー攻撃の実態
サイバーインシデントによって業務上の影響があった企業のうち、41.4%で自社に経済的な損失が発生し、32.3%で顧客・取引先の個人情報漏洩、31.3%で自社従業員の個人情報漏えいが生じた。また、国内の委託先・取引先を経由した攻撃による被害が14.1%で最も高くなった。
2.サイバーセキュリティ管理態勢
企業の56.9%がサイバーセキュリティ対策の予算を増加させる一方、41.3%が中期計画を未策定。サイバーセキュリティ推進組織の人員不足を認識している企業は87.4%に。
3.子会社管理
国内子会社では、本社と同じ対策を導入し、運用も一元的に実施している企業が34.7%で最多となった。一方、海外子会社では、対策の決定を子会社に委ねている企業と、対策状況を把握していない企業の合計が38.3%となり、国内子会社の20.6%を上回った。
4.委託先・取引先管理
委託先・取引先管理において企業が実施している対応として、セキュリティ指針の整備が企業の31.4%、委託先選定時のセキュリティ対策アンケート取得は36.6%、システム等を利用した一元管理は9.4%にとどまる。サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)への関心は高く、53.1%の企業が参照していることが分かった。
5.サイバーセキュリティ対策
ランサムウェア対応としてバックアップ対策や資産管理等の導入が進む一方、資産管理では45.4%の企業が運用面の課題を抱えている。また、緊急度が高いと判断された脆弱性へのパッチ適用について、「公開から1週間以内に適用」「公開から1ヵ月以内に適用」と回答した割合の合計が52.1%にとどまった。また、ゼロトラスト原則に基づくアクセス制御について、導入済みや導入の検討が進む一方、サイバーBCPを策定している企業は28.7%にとどまる。
6.AIセキュリティ
企業の96.6%が生成AIを、47.9%の企業がAIエージェント・自律型AIを主に利用または検討しているが、AIセキュリティに関する明確な責任者・オーナーを定めていない企業は38.2%で、AIエージェント・自律型AIを利用している企業のうち全社的な把握ができていない企業が23.0%で最多となった。
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