Genは7月1日、「2026年第1四半期(2026年1月〜3月)の脅威レポート 日本版」を発表した。その概要は以下のとおり。
■フィッシング攻撃が急増、依然として消費者にとっての大きな脅威に
フィッシング攻撃は引き続き、日本の消費者を狙う脅威の中で最も多く確認された攻撃手法となった。2026年第1四半期にはフィッシング攻撃を1068万件ブロックし、223万人のユーザーを保護した。前四半期の556万件から約2倍の増加。攻撃の80%はWindows環境で確認された一方、モバイル環境を狙う攻撃も増加しており、iOS端末だけでも124万件のフィッシング攻撃が確認された。
■日本市場を狙うテクニカルサポート詐欺が145%増加
「あなたのデバイスはウイルスに感染しています」などの警告画面を表示し、利用者に電話での連絡や遠隔操作の受け入れを促すテクニカルサポート詐欺も大きく増加した。2026年第1四半期にはテクニカルサポート詐欺を115万件ブロック。これは、前四半期比145%の増加となる。
これらの攻撃では、全画面の警告表示や警告音、Windowsを模倣した画面デザインなどを利用し、利用者の不安を煽ることで冷静な判断を妨げる。利用者が表示された番号へ電話すると、遠隔操作ソフトのインストールや不要なサポート費用の支払いを要求されるケースが確認されている。
また今回の調査では、日本の利用者を標的とした組織的な攻撃キャンペーンも確認。攻撃者は海賊版サイトや漫画閲覧サイト、アニメ配信サイト、ファイル共有サイトなどを悪用しており、日本語コンテンツを利用した誘導が行われていた。
■偽ショッピングサイトが67%増加、楽天を装う攻撃も確認
オンラインショッピング利用者を狙う偽ショッピングサイトも増加傾向にある。2026年第1四半期には偽ショッピングサイト関連の攻撃を196万件ブロックした。これは、前四半期比67%の増加。また、モバイルショッピング利用者を狙う傾向も強まっており、iOSユーザーだけでも50万人以上が攻撃対象となった。さらに調査によると、このような攻撃で使われたWebドメインには、楽天など特定のブランド名を含み、ユーザー側の判断を迷わせるものも確認された。
■Androidユーザーを狙うSMS詐欺が急増
SMSを通じた詐欺も急速に拡大。2026年第1四半期には、Androidユーザーを狙い、アンケート回答を装うSMS詐欺が前四半期比で6637%増加したほか、宝くじ当選を騙るSMS詐欺も3056%増加した。確認されたメッセージには、LINEの当選通知、銀行口座の利用制限、配送通知、ショッピング関連の案内など、日常的に受け取るメッセージを模倣した内容が含まれていた。
■詐欺を超えるマルウェアの脅威、汎用的なインフォスティーラーは270%増加
Genのサイバーセーフティ研究チームによると、ソーシャルエンジニアリング攻撃が拡大する一方で、それに比べて被害規模が甚大になりやすいマルウェアも急増している。2026年第1四半期、日本ではスパイウェア(+419%)、ワーム(+414%)汎用的なインフォスティーラー(+270%)ドロッパー(+164%)、など複数のマルウェアカテゴリで大幅な増加が確認された。
特にインフォスティーラーは、2026年第1四半期には3万377件ブロックし、そのうち3分の1以上はモバイルデバイスを標的とした攻撃だった。前四半期比270%の増加。
汎用的なインフォスティーラーは、今日のフィッシング攻撃による被害を将来の不正送金やアカウント乗っ取りへとつなげる“橋渡し役”として機能しており、日本市場においても無視できない脅威となっている。
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