Akamaiは6月1日、最新の脅威レポート「AIを活用したボットネットとAPI可視性のギャップ:金融サービス業界の攻撃トレンドに関するインターネットセキュリティの現状」を公開した。その概要は以下のとおり。

アジア太平洋地域(APAC)の金融機関では、デジタルバンキング、リアルタイム決済、およびAPI連携によるサービスが急増する一方で、多くの組織ではセキュリティ対策が追いつかず、アタックサーフェスが拡大しているため、世界的なサイバー攻撃の割合が増加している。

2025年に金融サービスに対する全世界のレイヤー7DDoS攻撃のうち、APACが52%を占めており、4年連続で最もアプリケーションレイヤー攻撃の標的にされた地域となっている。このことは、拡大するデジタル環境のセキュリティ確保が組織にとって急務であることを示している。

DDoS攻撃は、APACの金融業では銀行とフィンテック企業が最も被害を受けており、レイヤー7 DDoS攻撃のそれぞれ44%と38%を占めた。一方で、レイヤー3/4 DDoSでは銀行が同地域の92%を占めた。

問題は、攻撃の量だけでなく、標的になっている環境の複雑さにもある。その国で普及しているリアルタイム決済システムやモバイル・バンキング・プラットフォーム、フィンテックのエコシステム、さまざまな顧客向けサービスの展開により、銀行やフィンテック企業が保護すべきエンドポイントの数は増加している。さらに、競争圧力やAIを活用したコーディングツールなどにより、新しいサービスが実装されるスピードは加速している。

しかし、多くの組織は自社が依存しているAPIを完全に把握できていない。APACの金融サービス業界のITおよびセキュリティリーダーの77%は、自社のAPI資産の全体像を把握していると考えているが、どのAPIが機密データを返しているかまで把握しているのはわずか27%に留まっている。

世界全体では、金融サービス組織の96%が過去12か月間に少なくとも1件のAPIセキュリティインシデントを報告しており、これはあらゆる業界の中で最も高い割合。

Akamaiは、2025年後半に高度なボットアクティビティが147%急増したことを確認。AIを悪用したボットネットは、ブラウザーの挙動を模倣し、従来型の防御策を回避する能力が向上している。

金融機関にとっての教訓は明らかで、単にコンプライアンス要件を満たすだけではなく、セキュリティを運用上のレジリエンスにおける最優先事項へと進化させる必要がある。

これには、アプリケーションレイヤーDDoS、ネットワークフラッド、APIの悪用に対する防御の強化、機密データの露出や異常なふるまいを特定できるAPIセキュリティツールへの投資、マシンスピードで応答可能なAI搭載の防御策の実装などが含まれる。

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