イポー1日目の夜。今回お世話になっている家族の人たちとともに、鍋料理を食べに行った。中華系の鍋料理というと、今では日本でも「火鍋」という言葉がよく知られているが、広東語では「打邊爐」(ダー ビン ロウ)である。今回行ったレストランも、中国でたまに行っていた火鍋レストランと同じスタイルの料理、食べ方だった。

南国のフルーツは生り方も独特

 コピのチェーン店でカヤトーストを食べたあと、彼らが住む家に戻った。家の前が空き地になっていて、そこに植えられていたのがバナナの木。上のほうにまだ青いバナナが生っている。バナナの実が生っているのを初めて見た。先っぽの部分が花だという。けっこうデカい。ラグビーボールくらいある。

 これも調理すれば食べられると聞いて調べてみたら、このツボミと花びらみたいなものは花ではなく、「苞(ほう)」と呼ばれる花を守るための葉で、花びらみたいなものをめくると、その間に小さな花がたくさん咲くのだという。

 こちらはパイナップル。こちらも生っているのを初めて見た。調べてみたら、パイナップルは木ではなく、多年草の実だそう。

 夜になり、別の親戚一家8人と一緒に車で市街地へ。入った店はオープンして間もない、彼らの知り合いの店だそうである。

 席に着くと、まずは自分用のタレづくり。いろいろなタレ用の素材が並んだカウンターがあり、小鉢に自分の好きな素材を入れていく。中国の火鍋屋も、タレは同じように自分で作るところが多い。

 適当に素材を選んで作ってみたら、予想以上になかなかいい味で、このあたりは中国での経験が生きたかも。

 鍋の具材は一家の人たちにお任せで、出てきたのがこれである(写真以外にもいろいろあった)。

 上の写真の黄色い食材が分かりにくいかもしれないが、これは揚げた湯葉。中華系の火鍋ではポピュラーな具で、日本の鍋でいえば、豆腐にあたるだろうか。

 テーブルに並んだ具を、銘々が自分の好きなスープに入れていく。見た目どおり、白っぽいのはあっさり味、手前の明るい赤はトマト味、奥の黒っぽい赤は麻辣味である。辛い料理に耐性はあるが、なぜか火鍋の辛いのはあまり好きではない。なので、もっぱら白いスープかトマトスープに具を入れて食べていた。

 大人6人に子供2人、ワイワイやりながら食べていると、味などだんだんどうでもよくなってくる。彼らは広東語話者なので、テーブルをはさんで広東語が飛び交うことになる。筆者は広東語を勉強中だが、彼らの話す広東語がまだよく分からず、会話をするときは華語(中国でいう普通話、日本でいう北京語)である。

 食べ終えたあとは、彼らのうちの一人と一緒にカラオケボックスに。そこには彼女の友達8人くらいがすでに来ていて、それから深夜1時までカラオケで大騒ぎ。翌日は旧正月の大晦日にあたる除夕(広東語:チョイ ジッk 華語:チュー シー)である。

佐久間賢三

仕事が忙しいわけでもないのに、出張以外にどこにも旅行に行かない日々。マレーシアのイポーで過ごした今年の旧正月が楽しすぎて、すでに来年も行くつもり満々でいる。