アカマイは8月7日、新たな「インターネットの現状(SOTI)」セキュリティレポート「2026年エンタープライズAIの利用に関するリスクレポート」を公開した。その概要は以下のとおり。
■2026年に研究者が発見した、従来の境界防御を完全にすり抜ける新たな脅威の3つの手法
・バイブハッキング:攻撃者が開発環境内にあるローカルのマークダウン指示ファイルを密かに改変する手法。この巧みな改変により、最先端のコーディングアシスタントに、安全でないコードを生成させたり、許可されていないアクションを実行させたりする。開発者の通常のワークフローを巧妙に装うのが特徴。
・カーソルジャッキング:不正なブラウザー拡張機能が広範な権限を悪用し、ブラウザー環境からAPIキー、専有コードベース、対話履歴を密かに収集する手法。これは、Cursorなど広く利用されているAIコーディングアシスタントを標的とする、影響度の大きいエクスプロイト。
・コメットジャッキング:攻撃者が公開Webページに悪性の命令を埋め込み、間接型プロンプトインジェクションによってユーザーのローカルAIエージェントを操作する手法。乗っ取られたエージェントは、ユーザーに気付かれることなく、ローカルファイル、メール、セッション認証情報を外部へ流出させることができる。この脅威は、PerplexityのComet AIのようなエージェント型ブラウザーを標的としている。
■AIのセキュリティを確保するためのCISO向けロードマップ(2026年版)
・AIパワーユーザーへの対策強化:対話型AIへのプロンプトの大部分を生み出している高リスクな従業員(全体の約5%)を対象に、テレメトリの収集、モニタリング、個別のコーチングを重点的に実施する。
・シャドーAIの排除:すべてのプラットフォームにシングルサインオン(SSO)による連携を徹底し、ニッチなAIサービス型ソフトウェア(SaaS)ツールのロングテールを継続的に発見する。
・インタラクションレイヤーの検査:静的なDLPから脱却し、プロンプト、コピー&ペースト用バッファ、文書アップロードを対象とするリアルタイムかつコンテキストに応じた解析へと移行する。
・ブラウザー拡張機能とIDE拡張機能の精査:拡張機能を、高い特権を持つソフトウェアとして厳格に扱う。AI拡張機能の75%近くが高レベルまたはクリティカルレベルの権限を要求しており、16.3%には既知のCVEが存在する。
・AIエージェントのセキュリティ確保:従業員に代わって動作する自律型AIエージェントに対し、最小権限の原則に基づく厳格な権限境界を設定し、そのふるまいを監視する。
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