CoWorkerは5月7日、「サイバーセキュリティ白書 2026」を発刊することを発表した。これは、今年3月に開催された「サイバーセキュリティシンポジウム in TDU 2026」での議論および各種調査結果をもとに、第三者的視点から分析・整理したものとなっている。
この白書では、AIの進化に伴い高度化・民主化するサイバー攻撃の実態と、それに対抗する防御・ガバナンスの最新潮流について、国内外の事例・データをもとに体系的に整理している。主なポイントは以下のとおり。
AI悪用攻撃の急増:2025〜2026年に確認されたAI悪用攻撃は前年同期比で89%増加。平均侵入時間は29分と大幅に短縮され、単独犯による大規模な情報窃取も現実的な脅威となっている。
具体的な悪用事例の顕在化:LLMを活用したマルウェア生成、AIによるデータ窃取、AI生成ランサムウェアなど、従来では高度な専門性を要した攻撃が一般化しつつある。
AIツールがもたらす内部リスク:従業員の77%がAIに企業情報を入力しているという調査結果や、AI生成コードの45%に脆弱性が含まれるという報告から、AI活用が新たなリスク要因となっていることが明らかになっている。
防御の新しい潮流:最小権限や認証分離といった基本原則に加え、AIによる検知・対応の自動化、フォレンジックの高速化など、攻撃スピードに対応するための新たな防御モデルが求められている。
2026年に取り組むべき3つの方向性:「AI脅威を前提とした備え」「AI利活用のガバナンス」「セキュリティ人材と体制の強化」の3点が、今後の組織的対応の重要テーマとして整理されている。
■白書の構成と見どころ
◎AI for Security ― 攻撃側の革新
AIエージェントによる攻撃自動化の進展により、マルウェア生成から侵入までの一連の攻撃が自律的に実行される時代に突入している。この章では、実際の攻撃事例をもとに、AIがもたらす攻撃構造の変化を整理。
◎Security for AI ― AI利用に潜むリスク
AIツール導入による事故や情報漏洩の事例を分析し、権限設計・ガバナンス・運用体制の重要性を明らかに。特に「AIの暴走」ではなく「人間側の設計不備」がリスクの本質である点を指摘している。
◎防御革新 ― AIを用いた高速防御とガバナンス
AIを活用したログ解析・フォレンジックの高速化、継続的診断の必要性など、防御側の進化について整理。人材不足やアラート過多といった構造課題に対する解決策として、自動化・標準化の重要性を提示している。
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