KPMGコンサルティングは4月28日、最高情報セキュリティ責任者(CISO)や経営幹部などサイバーセキュリティのリーダーが、2026年に優先的に検討すべき8つの重要な論点をまとめたレポート「サイバーセキュリティ主要課題2026」を発表した。その内容は以下のとおり。
1.自立型セキュリティに向けたサイバー人材の準備
セキュリティの自動化が進むにつれ、AIエージェントはセキュリティオペレーションセンター業務に加え、コンプライアンス、リスク管理、アイデンティティ管理においても、よりインテリジェンス主導の業務を担うようになっている。
2.地政学リスクへの対応、レジリエンスとコンプライアンスの構築
デジタル防御と物理的資産の双方が、国家レベルの攻撃にさらされる可能性が高まっている。組織は潜在的なリスクを評価するとともに、AIや自動化、アナリティクスを活用した統制の効率化、証跡収集の迅速化、規制遵守の強化が重要である。
3.AIシステムの保護
AIの活用が組織の業務運営の中核に組み込まれるにつれ、AIのセキュリティは技術的な課題にとどまらず、コンプライアンス、信頼、オペレーショナル・レジリエンスと交差する必須事項である。
4.非人間アイデンティティの管理
AIエージェントやサービスアカウント、マシン認証情報といった非人間アイデンティティは、すでに人間のユーザー数を上回る規模に拡大している。組織は、人とマシンを含めたアイデンティティガバナンスの再考が求められる。
5.信頼できるIT/OTハイパーコネクティビティの実現
センサーの組み込み、IoTデバイスの普及により、常に接続されたコネクテッドな環境は一般的なものになっている。ハイパーコネクテッドなシステムを保護するためには、動的なメッシュアーキテクチャ、責任所在の明確化、サイバーとフィジカルの境界を越えた監視が求められている。
6.耐量子暗号への移行
耐量子暗号への移行は世界的に現実味を帯びつつあり、対応を回避することは困難であると考えられている。世界各国では、量子サイバーリスクを管理するため、暗号技術の移行に関する指針や規制が導入されており、金融や防衛などの分野では、事業継続にかかわる重要課題となる。
7.検知と対応によるサプライチェーンの保護
複雑化するサプライチェーンは、AIや無数のIoTデバイスを含む、広大なデジタル攻撃対象を生み出している。継続的なモニタリングと監督を通じて、サードパーティリスク管理の範囲を拡大し、オペレーショナル・レジリエンスを維持することが必要である。
8.CISOの役割と影響力の拡大
セキュリティがビジネスおよびオペレーションにより深く統合され、サイバーとフィジカルの領域が融合するなかで、CISOの職務範囲と責任は引き続き拡大している。同時に、CISOは大規模なAI導入に伴う機会と脅威の双方の管理が強く求められる。
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