前月、福岡出張のついでに初めて佐賀県を訪れたばかりだったが、その翌月には、今度は佐賀県そのものが出張先となった。
シシリアンライスとはいったい何なのか?
この時にまず訪れたのは、佐賀市の西隣にある小城(おぎ)市。小城羊羹の産地として知られている。この小城羊羹、2020年に日本遺産として認定された「砂糖文化を広めた長崎街道~シュガーロード~」の構成文化財の一つにも選ばれている。

羊羹はお茶菓子として1切れか2切れ食べるのが普通だが、戦前や戦時中はエネルギー源で、丸ごと1本を一人でぺろり、というのも普通だったらしい。今でいえば、でっかい栄養補助ゼリーのような感覚だったのかも。想像しただけで胸焼けしそうである。
前回の佐賀訪問では、この地に住む知り合いに連絡して佐賀料理を堪能させてもらったが、さすがに1か月しかたっておらず、また連絡するのは気が引けて、夜は一人で居酒屋へ。普段なら料理写真の1枚や2枚撮るのに、なぜかこの時は何も撮っておらず、どこで何を食べたのか記憶にも残っていない。
というわけで翌日。佐賀市のご当地B級グルメと聞いた「シシリアンライス」を、帰る前のランチに食べてみた。

ご飯の上に生野菜と炒めた牛肉&マヨネーズ。それを少しずつ混ぜながらいただいた。見た目は沖縄のタコライスっぽいが、お味は全くの別物。上の肉はタコス味ではなく甘辛く炒めてある。
なかなか美味かったものの、牛肉の量がやや控えめで少し物足りない。とはいえ、増やせば値段も上がるだろうし、仕方のないところだ。お値段といえば、ちょっといい店では佐賀牛を使うところもあるらしい。
ところで、シシリアンライスとはいったい何なのか。シシリアンというからには、イタリアのシチリア島となんらかの関係があるのだろうか? 店先の説明にはこうあった。

《シシリアンライスとは、1枚のプレート皿に温かいライスを敷き、その上に炒めたお肉と生野菜を盛り合わせ、マヨネーズをかけたもののことを言います。
昭和50年頃、佐賀市中心街にある喫茶店でシシリアンライスなるものが誕生し、それから30余年、喫茶店やレストランなどの定番メニューとして愛され続けてきました。まかない料理説、シーフードメニュー説など、その期限についての諸説は様々で、ネーミングの由来も未だに分かっていません。》
ネーミングの由来については、「色合いがイタリア国旗を思わせるから」「お隣・長崎のトルコライスに地中海つながりで対抗した」など諸説ある。現地で見た別の説明書きでは「考案者が映画『ゴッドファーザー』好きで、シシリアンマフィアから名付けた」となっていた。
さて、ランチ後は、歴史的建築が残る柳町周辺を散策。ふと目に入った精肉店に「佐賀牛カレーパン」の文字が。佐賀牛のステーキやシシリアンライスはお高くて手が出ないが、カレーパンなら400円で手が届く。

道々歩きながら、熱々を食べるのが一番……なのだが、カレーの主張が強くて、せっかくの佐賀牛の味が分からないのが難点。やっぱり佐賀牛は、ステーキで味わうのが正解なのだろう。お財布が許す日を待つとしよう。
関連リンク
「砂糖文化を広めた長崎街道~シュガーロード~」(日本遺産ポータルサイト)
「佐賀市のご当地グルメ シシリアンライス」(佐賀市観光協会)
佐久間賢三
今年も旧正月をマレーシアのイポーで過ごす。来年も行くつもりでいたが、調べたら来年の旧正月は2月17日。月の半ばは出張が入ることが多く、無理やりにでも行こうかどうか、今から悩んでいるところ。
