チェック・ポイント・リサーチ(CPR)は10月27日、アンチディテクトブラウザー(複数アカウントを別々の利用環境に見せるブラウザー)に関する最新の調査結果を発表した。主な調査結果の概要は以下のとおり。

◎アンチディテクトブラウザーは、多数のブラウザープロファイルをそれぞれ異なるユーザー、デバイス、所在地からの利用であるかのように偽装できる。CPRは、こうしたツールがサイバー犯罪の現場で実際に利用されている事例を確認した。

◎攻撃者は、窃取したセッションCookieと偽装したブラウザープロファイルを組み合わせることで、通常のログインや認証チェックで検知されることなくアカウントを乗っ取れる可能性がある。また、互いに無関係に見える複数のアカウントを運用することで、従来のデバイス情報や行動パターンに基づく不正検知をすり抜けやすくなる。

◎市販のアンチディテクトブラウザーには、フィンガープリントの偽装やプロキシとの連携、操作の自動化、複数アカウントの管理といった機能が備わっている。さらに、AIによるコンテンツ生成と自動化を組み合わせることで、より少ない手作業で多数のアカウントを動かせるようになり、活動規模の拡大につながる恐れがある。

◎偽アカウントの管理に使われる技術は、組織的な影響工作にも転用される可能性がある。その結果、プラットフォームの運営者やユーザーにとって、一般の人々による自発的な発信と、組織的に仕組まれた活動との見分けが難しくなる恐れがある。特に選挙期間は、こうした懸念がいっそう高まる。

■組織への推奨事項

アンチディテクトブラウザーによって個々のアカウントの信頼性を判断することが難しくなる中、組織にはインフラやセッションレベルまで検知の範囲を広げることが求められる。

◎インフラレベルのシグナルを監視する:アンチディテクトブラウザーの使用を示す痕跡、住宅用プロキシの大規模な利用、WebRTCの抑制パターンなどを検知する。

◎セッションの監視を強化する:事前に認証されたセッションにおける異常や、不自然なCookie注入の手法を特定する。

◎不正検知の仕組みを見直す:デバイスの一貫性やセッションの継続性は操作される可能性があるため、これらに大きく依存した仕組みになっていないかを確認する。

◎アカウント間のつながりを分析する:個々のアカウントのアクティビティだけを見るのではなく、複数のアカウントにわたる不審な挙動を調べる。

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