TD SYNNEXは9月7日、「セキュリティ疲れ白書 2026」を発表した。これは、従業員300名以上で複数のセキュリティ製品を導入している国内企業のIT部門責任者、セキュリティ担当者、経営層を対象に、セキュリティ運用の負荷に関する調査を実施し、その結果をまとめたもの。主な調査結果の概要は以下のとおり。

●企業の75.4%が「セキュリティ疲れ」を実感

75.4%が、複数ツールの運用やアラート対応に疲弊感・限界感を「強く感じる」(23.2%)または「やや感じる」(52.2%)と回答。セキュリティ対策を強化するためのツール導入が、運用の複雑化を通じて現場の負荷につながっていることがうかがえる。

●属人化を感じる企業は87.3%、人材不足の影響は78.8%

87.3%がセキュリティ運用における特定担当者への依存を「強く感じる」または「やや感じる」と回答。さらに、78.8%が人材不足について「深刻な影響がある」または「ある程度影響がある」と回答している。セキュリティ疲れはツール管理だけの問題ではなく、限られた担当者に運用判断と対応が集中する組織構造上の課題でもある。

●今後最も求めるものは「アラート対応の自動化・優先順位付け」

セキュリティ運用の改善に向けて最も求めるものとして、「アラート対応の自動化・優先順位付け」が36.3%で最多。次いで「脅威の可視化・ダッシュボード強化」が26.1%、「ツールの統合・一元管理プラットフォーム」が17.8%だった。新たなツールを追加するだけではなく、重要な脅威を見極め、優先順位を付けて迅速に判断できる運用体制が求められている。

■調査結果から見える示唆

調査結果から、「セキュリティ疲れ」は4つの構造要因によって生じていることが分かった。具体的には、管理コンソールの分散や運用負荷を伴う「ツール過多」、大量の通知やノイズによる「アラート疲れ」、状況把握への自信と見逃しへの不安が併存する「可視性ギャップ」、そして限られた担当者に運用が集中する「人材不足・属人化」。

持続可能なセキュリティ運用に向けては、ツールを増やすだけではなく、分散した情報を整理し、アラートを適切に優先順位付けし、脅威の全体像を可視化することで、現場が本当に重要な脅威に集中できる状態を整えることが重要。これは日常の運用効率化にとどまらず、インシデント発生時の判断・対応・復旧を支えるBCP強化にもつながる。

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