サイバーセキュリティクラウドは11月7日、2025年7月1日~9月30日を対象とした「Webアプリケーションへのサイバー攻撃検知レポート」を発表した。その概要は以下のとおり。
■5億件超の攻撃を検知
今回の調査期間に観測された攻撃検知件数は、合計約5億4400万件。月別では、7月以前から高水準で推移し、9月にやや減少したものの、大量の攻撃が継続的に観測されている。さらに、1ホストあたりの攻撃件数は前年比で約2倍に増加した。
■攻撃種別の構成比と傾向
主な攻撃種別の傾向を見ると、総攻撃数は増加したが、攻撃種別構成に大きな変化は見られなかった。SQLインジェクション(SQLi)やクロスサイトスクリプティング(XSS)など、従来型のWebアプリケーション攻撃が引き続き高頻度で観測された。
■クラウド連携経路を狙う攻撃が前年比約13.6倍に拡大
同期間に観測された Server Side Request Forgery(SSRF)による検知件数は約1094万件と、前年同期(2024年3Q:80万件)から約13.6倍の急増を記録した。
7月下旬から9月上旬にかけてSSRF関連トラフィックが顕著に増加。発信元は複数国に分散しており、ボットネットによる自動スキャンやAPI経路を悪用した情報収集型攻撃の特徴を示している。
また、SSRFの増加はWeb攻撃全体の増加と連動しており、Traversal攻撃やXML External Entity(XXE)攻撃と同様に、API層やデータ交換層を標的とする攻撃グループの活動が活発化していることが確認された。
■攻撃発信元の傾向
攻撃の発信元IPアドレスを国別に分類したところ、米国からのアクセスが全体の約半数を占め最多。次いで日本・フランス・ドイツ・中国の順で上位を形成しており、北米・欧州・アジアの三極構造が引き続き顕著になっている。
■異常検知分析
2025年7月下旬、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)など、複数の攻撃手法が同じ時期に集中して発生しており、自動化された攻撃キャンペーンが展開されていた可能性が高いと見られる。特に7月23日から24日にかけては、複数の攻撃ルールで平常時の数十倍から数百倍に相当する検知数が記録された。
これらの攻撃は、特定の企業やシステムを狙ったものではなく、世界的に展開された無差別型の大規模スキャン攻撃であると考えられる。攻撃の内容を分析すると、WebフォームやURLパラメータなどを通じて、脆弱なアプリケーションを探し出そうとする動きが顕著だった。
また、攻撃に使用されたリクエストの多くは自動生成された文字列や連番のURL構造を持っており、手動ではなくボットやスクリプトによって一斉に送信されたものと推測される。
さらに、7月の急増以降も8月〜9月にかけて小規模な攻撃の波が断続的に発生しており、単発的な試行ではなく、長期間にわたる探索型の攻撃活動であることがうかがえる。特にSQLインジェクション関連では、システム内部の情報やデータベース構造を特定する試みが繰り返し行われていた。
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