コトラは7月16日、セキュリティ人材の採用動向について、2025年上期までの求人数の調査をもとに分析した下期の市場予測を公開した。その概要は以下のとおり。
全体の求人数は2023年まで堅調に増加し、2024年は急激に増加した。特に2020年以降は、事業会社・SIerの求人数が大幅に増加しており、2025年上期も同様の傾向が見られる。
2025年上期においてもう一つ顕著な動きは、コンサルティング業界の中でも監査法人のITリスク・ITガバナンスコンサルタント(アドバイザリー)の市場が拡大していること。その背景には、個人情報保護法やGDPR(EU一般データ保護規則)などのグローバルの法規制への対応が増えてきたことが挙げられる。
募集年収ごとの求人数については、2021年以降、全体の求人数の中でも1000万円以上の高年収帯の求人の割合が高い。2025年上期もその傾向は続いており、下期も年収1000万円以上の求人数は増加すると予想される。その背景としては、ハイクラス系の求人の割合が増えたこと、つまり即戦力を求める割合が増えたことにある。
■2025年下期の展望
セキュリティ人材の求人数は増えている。しかし、採用マーケットに参入する企業の数も増えている分、市場はレッドオーシャン化している。そのため、転職希望者側も特定領域の専門家というポジションでは通用しにくくなっている。
業界や職種によって求められるスキル・経験は異なるが、どの領域にも共通していえるのは、アジリティのある人材の需要が高いこと。例えば他部署との連携を前提としたプロジェクトマネジメントや、全社的なコストカット施策に関わる社内調整、グローバル展開に伴う法規制・ガバナンス対応など、純粋な技術業務にとどまらないタスクが増加している。技術者というより“ビジネスパーソンとしての振る舞い”が強く求められるようになっている。
この変化に対応するには、セキュリティ単体の知見だけでなく、IT全般、ひいては事業構造や経営視点を踏まえて組織内で合意形成できる力が欠かせない。加えて、網羅的な知識を持っていることを示す、高度資格保有者の評価も今後高まっていくことが予想される。
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