今回のマレーシア行きでは、日本に帰国する際にイポーの親戚(付き合いをしている人)たちから、いくつかのお土産をいただいた。どれも日本では食べられない(or 飲めない)ものばかり。というわけで今回は、このお土産についてご紹介する。
見た目ほどには甘くないものばかり
マレーシアのイポーに行く際、こちらからお土産を持っていくことはない。というのも、親戚の人たちの人数が多すぎて(配偶者も含めたら90人以上いる)、1家族に一つずつでも何十個にもなってしまい、買うのも大変、持っていくのも大変、渡すのも大変だからである。それを言い訳にして、これまで日本からお土産を持っていくことはなかった。
逆に日本に帰国する際に、お土産を手渡してくれる人もいて、いつも恐縮している。今回いただいたお土産は以下のとおり。

まず、左上の赤い袋3つとそのすぐ右隣にあるビニール袋に入っているのは花生糖(標準中国語でフワー シェン タン)。英語にするとピーナッツキャンディになるが、ピーナッツヌガーと表現したほうが正しいかもしれない。ただ、そこまでベタベタしていない。ピーナッツを砂糖水で固めたクッキーのような食べ物である。これは中国にいた時にも食べたような記憶がある。

砂糖がけながら甘さは抑えめで食べやすく、一度手を出すと、ついパクパク食べてしまう。ただ、ほぼ全部がピーナッツなので、食べすぎるとカロリーが気になるところである。
次は、一番上の写真の右上にある米粩(ミー ラオ)である。

原材料を見ると、もち米、うるち米、芋、ごま、麦芽糖、砂糖、植物油、塩とある。ネットで調べてみると、もともとは中国の福建省や台湾の伝統的なお菓子で、もち米と芋を混ぜた生地を油で揚げて膨らませ、麦芽シロップをからめてから米をまぶしたものとある。
見た目がちょっと芋の形に似ているのは、材料に芋を使っているからだろうか。食べてみると、外がしっとり粘着系、中はスカスカのサクサク、回りに米のパフ。それほど甘くない。
一番上の写真の米粩の斜め下にあるのは薩其馬(サー チー マー)。イポーの親戚の一人とお茶した時(といっても飲んだのはコピ)に、隣の店で売っていたものである。

こちらは中国語の辞書にも載っていて、薩其馬は満州語から来た言葉で、薩騎馬とも沙其馬(シャー チー マー)とも書く。作り方は、小麦粉に卵と砂糖を混ぜた生地を麺状にしてまとめ、油で揚げたらあめで固めて長方形に切る。だからこんな形をしている。

手がベタベタするが、思っていたより甘くない。食感はサクサクとしっとりの中間といったあたり。これも中国に住んでいた時、友人から朝食代わりに渡されて、一つだけ食べたことがある。
マレーシアにあるこういった中華系のお菓子は、やはり中国大陸や台湾から来たものが多いようである。そしてどれも、意外にそれほど甘くない。
一番上の写真の薩其馬の下にあるのが、ドライフルーツにしたナツメグ。箱を開けるとこんなものが入っている。

日本でナツメグを果物として食べることはまずないが、粉末状にした香辛料として使われている。食べてみると、これまでに食べたことのない味で、それを言葉で表現するのは難しいが、ハッカ飴とマンゴーを足して2で割ったような味とでもいったらいいだろうか。特に美味しいわけではなく、かといって不味くもなく、非常に不思議な味である。
そして最後が、インスタントのコピ(Kopi)である。

イポーで飲むコピに比べたら、インスタントなのでさすがに味は敵わないが、それでも日本にいてコピを味わうことができて幸せである。ただ日本で飲むと、ちょっと甘すぎるのが気になるところではある。
コピについては、これまでこのコラムを読んできていただいたにはお馴染みのものかと思うが、簡単にいうとマレーシアーのコーヒーのこと。英語では「イポー・ホワイト・コーヒー」で、コピはイポーの華人が作り出したものである。このコピについては、以前にこのコラムで取り上げているので《吃貨美味探訪記 No.154(大馬編その13)「朝はこれを飲まなきゃ始まらない?──Kopi(コピ)」》(旧サイトに飛びます)、もし興味があればご覧いただきたい。
結局、マレーシアでいただいたこれらのお土産は、大事に食べたり飲んだりしたつもりでも、1か月もたたないうちに全部なくなってしまった。
次回で「マレーシア食い倒れ旅」編は最終回。シンガポールで観光案内をしてくれた、イポーの親戚の女の子がお土産に買ってくれた、インスタント麺についてご紹介する。

佐久間賢三
仕事が忙しいわけでもないのに、出張以外にどこにも旅行に行かない日々。マレーシアのイポーで過ごした今年の旧正月が楽しすぎて、すでに来年も行くつもり満々でいる。
