アークティックウルフジャパンは9月9日、「2026年 AI&サイバーセキュリティ トレンドレポート」を発表した。このレポートは、世界1350名のセキュリティおよびIT意思決定者を対象に実施した調査によるもの。その概要は以下のとおり。

現代のセキュリティ運用において、AIの導入は急速に必須の要件となりつつあることが分かった。現在、企業の94%がLLM(大規模言語モデル)を活用しており、同じく94%が「AI機能がサイバーセキュリティ製品の購買決定に影響する」と回答。また半数以上(51%)がベンダー選定時にAI機能を「必須条件」と見なしている。

しかし、こうした高い関心とは裏腹に、セキュリティ運用の戦略の中心にAIを位置づけている企業はわずか14%にとどまっており、自律型AIに対する信頼の不足が強調される結果となった。

実際、誤検知による誤作動を恐れるあまり、ファイアウォールでの悪意のあるIPアドレスのブロックといった、範囲が限定されたセキュリティ対応でさえも、AIに実行を任せられると回答した企業はわずか53%にとどまっている。

こうしたAIに対する信頼の乖離は、日本国内においてさらに顕著な形で現れている。日本の回答者(75名)の約90%(89%)が「自社内でのLLMの使用が許可されている」と回答しており、AI技術の活用には極めて前向き。

その一方で、セキュリティ運用の心臓部である「脅威検知」におけるAIの自動運用に関しては、「今後12カ月間にAIによって、自社内における新たな脅威や検知が困難な脅威を発見する能力が向上する」とした回答者はグローバル平均よりも10ポイント少なく(グローバル平均:85%、日本:75%)、日本市場においてより深刻な「AI信頼ギャップ(AI Trust Gap)」が生じている。

さらにレポートでは、自社での人材確保が困難な中、日本企業において確立された協働文化に支えられ、外部の専門家との信頼関係に基づくパートナーシップを通じて、この課題を克服していることを明らかにしている。

またインシデントの対応では、事後対応型から事前準備型へのシフトも進んでいる。実際に、日本企業の27%がIR(インシデント対応)の定額契約を計画しており、世界平均(20%)を上回っている。

企業に必要なのは、セキュリティツールの追加ではなく、継続的なサポートと迅速なインシデント対応を提供できる「信頼できるパートナー」の存在であると言える。

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