ミツモアは1月15日、従業員1000名以上の大企業(発注側)と中小企業(受注側)計442社を対象に実施した「サプライチェーンセキュリティに関する実態調査」の結果を発表した。その概要は以下のとおり。

●中小企業の8割がサイバー攻撃の事例を知っているが、「当事者意識」は大企業の半分以下(29.4%)。「対岸の火事」意識が浮き彫りに

中小企業の81.0%が、昨今のサイバー攻撃事例を「知っている」と回答。しかし、「よく知っている(内容まで把握している)」と回答した割合は、大企業の77.7%に対し、中小企業はわずか29.4%。約50ポイントもの差がある。

さらに、「非常に危機感を感じた」と回答した割合も、大企業の65.6%に対し、中小企業は30.4%と半分以下にとどまりまった。多くの中小企業において「世の中で事件が起きているのは知っているが、うちは大丈夫だろう」という「対岸の火事(楽観バイアス)」意識が強く、これが対策への第一歩を阻んでいるように見受けられる。

●「危機感はあるが動けない」。中小企業の7割超がセキュリティ対策未実施(72.2%)、実施率は大企業の約半分にとどまる

回答者の約4割(39.8%)は、「自社のセキュリティリスクへの危機感はあるが、具体的な対策は何もできていない」と回答。対策実施率は、大企業の55.1%に対し、中小企業は27.8%と、約半分の水準にとどまっている。

※中小企業の未実施内訳:

・検討中だが未実施:27.1%

・危機感はあるが何もできていない:39.8%

・特に何も感じていない:5.3%

●大企業の66.8%がセキュリティ不備で「取引見直し」を実行済み。しかし中小企業の認識はわずか4%で、知らぬ間に取引停止が起きていることが判明

大企業の66.8%が、セキュリティ不備を理由に「契約停止や改善要求などの取引見直し」を実行したと回答。具体的には、「契約更新を見送った・停止した」が40.0%、「新規取引の提案・見積もりを断った」が26.4%にのぼる。

一方、中小企業において取引停止を経験した企業で理由として挙げられたのは「景気悪化(15.6%)」「価格競争(11.8%)」が上位で、「セキュリティ」はわずか4.3%にとどまった。

この結果が示唆するのは、中小企業がセキュリティの影響に気づけていない可能性である。大企業側ではセキュリティを理由とした取引見直しが進んでいる一方、中小企業側ではセキュリティが取引に影響しているという認識が極めて低く、両者の間に「認識の断絶」が生じている。

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