イポー2日目は、旧正月の大晦日にあたる除夕。ここからが、ある意味で旧正月の本番の始まりでもある。ところで、これまで書いてきたイポー旧正月編は昨年の話を書いているが、今年もイポーで旧正月を過ごしてきたので、写真だけは一部、今年撮ったものも入れていく。

いつものように、お腹がまだ空かないうちに昼食に

 除夕の朝、いつものように、お世話になっている一家とともに車に乗って朝食を食べに行ったところ、どこも席が満杯。マレーシア各地および世界各地に散っていたイポーの人たちが、里帰りしてきたからである。そのため車の数も増え、道路も渋滞になっているところが多くなっていた。

朝食といっても午前9時ごろのこと。休暇中なので、みんな朝は遅い模様

 食べたのはワンタン麺。以前にもご紹介したが、日本のワンタン麺とは全く違う。お椀のスープの中にワンタンが入っていて、麺のほうは(上に乗っているのはチャーシュー)タレに和えてある。見た目は味が濃そうだが、醤油系のあっさり味で食べやすい。

 朝食を終えて家に戻ってくると、すぐ隣にある別の親戚の家に。息子一家2組がクアラルンプールから帰省していて、賑やかな雰囲気となっていた。

 これはマレー人手作りのせんべい。上にピーナツと小魚の煮干しが乗っている。サクサクした歯ざわりと素朴な味わいでけっこう美味い。旧正月に向けて、どこの家のテーブルにもこんなお菓子がいろいろ並んでいる。

こちらは別の家にあったお菓子

 初めてのお菓子ばかりだったので、味見にちょっとずつつまんでいるうちに、朝食を食べてからまだ間もなかったということもあって、お腹がふくれてきた。ところが、午後1時になって、昼ご飯に行こうということに。遅めの朝食を食べてからまだ3時間ちょっとしかたっていないが、いろいろな一家に食事に連れていってもらうと、それぞれの食事時間が異なるために、こういうことになる。

 料理の写真は撮ったものの、どこで何を食べに行ったのか、記憶に残っていない。自信はないが、おそらくこれは肉も魚も使わない精進料理ではないかと思う。

 そして夕方、家の軒先に吊ってあった螺旋状の大きな線香に火がついた。この線香、ゆっくりと燃え続けていて、1週間後に帰国する時にもまだ半分くらい残っていた。旧正月の終わりである元宵節(旧正月15日目)まで燃え尽きないのではないだろうか。

 最後に余談ではあるが、最近は日本でも旧正月のことを中国風に「春節」(標準中国語:チュン ジエ)と呼ぶようになっているが、これは中国本土や台湾での呼び方のようで、広東語圏である香港ではそう呼ばずに「農曆新年」(広東語:ノン リッk サン ニン)と呼ぶ。

 で、マレーシア華人はどう呼ぶのか訊いてみたところ、広東人の彼らはやはり春節とは呼ばず、しかも農暦すら付けずに単に「新年」と呼ぶのだとか。なぜなら新年といったら農暦の新年のことだから、あえて農暦など付ける必要がないからだそう。

 そして夜になると、新年を前に一家そろっての食事となる。その時の話は次回に。

旧正月には、こういったお目出度い飾りを付けた植物を買って、家に飾る
佐久間賢三

昨年に続き、今年の旧正月もマレーシアのイポーで。また来年も……と思って来年の旧正月を調べたところ、2月17日(火)から。月の半ばは出張が入る可能性が高く、来年旧正月のイポー行きはほぼ無理。この1年間は何を楽しみに仕事をしていけばいいのかと、呆然としている。